20020915(sun.) 13193/X
納骨堂に整然と並んだ居酒屋の下駄箱みたいな小さなスペース。そこが近藤家の墓だ。じいちゃんもばあちゃんもそこに入っている。おふくろも49日を過ぎたらそこに入ることになる。いっしょに過ごした最後の夜、「死んだっちゃよかけんコーラば飲ませて」と懇願されたが叶えてあげられなかった。そんなおふくろへのせめてもの罪滅ぼしに墓石を建ててあげたい。そしてコーラは石が溶けるから無理にしても、たっぷり水をかけてやりたい。
はっきり言って貯金はゼロ。かーこさんが貯めていた引っ越し貯金を使ってもいいと言ってくれたので、甘えて借金することにして、実家の親父に電話。墓を建てようと持ちかけてみた。しかし…、
父「荒木んもんはみんなあそこ(納骨堂)に入っとる。誰も墓石は持っとらん。」
俺「今まで仕送りもまったくしとらんし、その分ちょっと無理したっちゃよかけん、俺らが墓建てちゃるって。」
父「死人にしてみりゃ何処で眠ろうがいっしょたい。墓ば建てたいっちゅうのは生きとるもんの考えることやろが。」
俺「とか言うて父ちゃんも死んだらあそこに入ることになるとばい。」
父「よかよか。それよか墓ば建てる金があるくらいなら、それば生きとるうちに自分のために使え。」
……。
うむむ、確かにこんな真剣になるくらいなら親が生きているうちにもっと何とかしとけよって話でもある。「孝行したい時に親はなし」って諺に見事にはまっている自分が情けない。
※こういう話を書くと本当に暗くて落ち込んでいるように見えるかもしれませんが、そうでもないので皆さんあまり気にしないで下さい。人が死んだ時くらいしか、こんなことは考えることがないし、いつもその時々、一番感じていることを誰にも気を使わず素直にここにメモすることがモットーなので…。やっぱりしばらくはこんな話が続くかもです。
※それから、これまでにないほどたくさんの方からお悔やみメールをいただきました。レスは遅くなるかもしれませんが必ず書きます。とりあえずこの場を借りて、お心遣いありがとうございました。
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