20030517(sat.) 13437/X
ギター教室を早めに切り上げさせてもらって、午後からNHKで栗原くん作編曲の劇伴仕事。20人以上のスタジオミュージシャンの方々と3時間で15曲ほど渡り合って来た。ふー。
栗原くんのプロフェッショナルな職人ぶりは、彼のはげしくタイトル違いな日記『日曜カメラマンの修行時代』(5月18日)に直々のコメントがあるので割愛するとして、ここではせっかくだから、スタジオミュージシャンとオレみたいな一般ミュージシャンの違いを深く考察してみよう。
スタジオミュージシャンは押さえられている拘束時間が経過したら、次に用事がある、ないに関わらず、チャキっと楽器を片付けて帰ってしまう*。一般ミュージシャンは次の人のダビングを見学したりして、軽く雑談してから帰る。以上(笑)。
やあ、この差があれでしょ、たぶん、この時間もスタジオミュージシャンの人は家で練習しているんじゃないか? ってくらい演奏が上手い。ベロシティが均一で、かつ抑揚はちゃんと付いていて、音符の置き位置とか、休符のとり方とか、バシっとはまるんだなあ。
今日も、サウンドチェックでヘッドフォンを付けた時に聞こえてきた音楽が、参考音源か何かを流しているのかなと思ったら、他のブースの皆さんが練習している音だったのでびっくりした。
そもそも、音色がその楽器の最もスタンダードな音で、もうねえ、サンプリングCDを聴いているみたいですよ。
その楽器の標準的な音を出すというのは案外大変なことで、テクニック以前に先ずお金がかかる。弦楽器ももちろんそうだけど、例えばグロッケンなんかでも、ただ「チーン」っていうだけなのに、良い「チーン」を求めると何十万もするんですよ! ただの「チーン」でね。それは「ポン」でも「ドン」でも「ビヨ〜ン」でもなんでも一緒。
つまり、スタジオミュージシャンになるには、1%の努力と99%の財力が必要なのです。 …なんてまとめ方じゃよろしくなかったでしょうか?
……
*ウソのような話だけど、弦セクションの2列目以降の人なんか、本当に録音の途中でも帰ってしまうんですね。あれ、ちょっとしたカルチャーショックですね。
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