最近あまり日記が書けなくなった。引越関係で忙しいのがひとつ。栗コーダーの１０周年事業の下準備で忙しいのがもうひとつ。

今日は久しぶりにDMの宛名シール貼りをやった。ハイポジ時代によくやったなあ。あの頃は一枚一枚サインまでしていたっけ。

内職っぽい仕事につい才能を発揮してしまう自分に「こんなことしてていいのか」という危機感を感じたというのもハイポジを辞めた理由のひとつだけど、結局３７歳になった今でも同じことをやっているってことは、これが性に合ってるってことなんだろうなあ。この作業嫌いじゃないし。

ただこういう作業をして感じる危機感は２０代の頃とはケタ違いだ。宛名貼りに印税でも発生すれば別かもしれないが（笑）、先日も書いた不労所得にはどう考えても直接つながらない。

いや、何も不労所得のことばかり考えているわけではないけれど（実際にはただ言葉を使ってみたくて書いているだけだけど）、何が不安かって、ミュージシャンとして演奏もちっとも上手くならないし、自分の中に眠っている作品を開花させる土壌はいつ出来るのかってことを、シールのゆがみを直しながらつい考えてしまうわけです。ま、自由業の当たり前の悩みっちゃー悩みで、考え込む前に行動していくしかないってことも分かっているんだけどね。

試験勉強中に必ずやりたくなる掃除、後片付けの誘惑ってのがあるじゃないですか。ここ最近はずっと「或る旅人の日記」 DVDのために曲を膨らませているのだけど、とくに「いついつまでに」と締め切りを告げられているわけではないので、引越の荷物整理の誘惑っていうのがものすごいんですよ。曲作りに煮詰まった時、ちょっとした後片付けどころじゃなく、家単位の後片付けになっちゃって。おまけにその栗コーダーの雑用業務まであるので、なんちゅうか、逃避の先が現実みたいな、今までにない感覚だ。

締め切りは自分で作るくらいの逞しさがオレにもあればいいのだけど、まだそんなに肝が据わってないので、とりあえず誰か、締め切りのある音楽の仕事をさせてくれ〜。

６月に引っ越すことになった。１９年住んだ世田谷ともお別れだ。カーコさんが仕事を辞めたのを機に台湾旅行のはずが、いつの間にか引越になった。

マルオさんの終の棲家探しという意味もあった。今の家はあまり陽が当たらなくて可哀想なので、今度は陽当たりがよいところを第一条件に探した。まだ５歳だが、猫は年金も払ってないし、老後のことはこちらがちゃんとケアしてあげないといけない。そんなこともあって不動産屋めぐりをしている時、猫を飼っていること、おまけに自分がミュージシャンであることを正直に言って探したのでなかなか大変だったが、最終的にはすごくいい家が見つかった。というか本当は最初にその物件をネットで見つけたのがきっかけで引越熱が高まったのだけど。

しかし引越は大変だ。いろんな所といろんな交渉をしなくてはいけない。ストレスでちょっと痩せたかもしれない。一番気がかりなのは、ここを出る時にやる立ち合いでのリフォーム査定だ。ああ、胃が痛いなー。

引っ越したら新しい生活がはじまる。大袈裟に言えば人生が変わってしまう可能性だってある。猫にとっては予告もなく突然世界がまるで変わってしまうのだからもっと大変だろう。がんばろう、新しい生活のために。